世界的にプレイされているトレーディングカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング(Magic: the Gathering)」の初となるバーチャルアート展「マジック:ザ・ギャザリング バーチャル・アート展」が、2月18日から2月24日にかけて開催されます。
今回、MoguLive編集部はこの「マジック:ザ・ギャザリング バーチャルアート展」の先行体験会に参加。その様子をレポートします。
「マジック:ザ・ギャザリング」、略称マジックは実に29年の歴史を持つ、世界初のトレーディングカードゲームです。直近では世界選手権において、日本の高橋優太さんが優勝を成し遂げ一躍話題となりました。
さて、マジックにはさまざまな世界が存在し、これを「次元」と呼びます。ザ・北欧神話な次元「カルドハイム」やアラビア風の次元「ラバイア」などが存在し、この次元から次元へ移動できる特別な存在は「プレインズウォーカー」と呼ばれ、マジックの物語の主役を担っています。
(マジック:ザ・ギャザリング日本語版公式Webサイトのスクリーンショット。ここで大写しになっている《漆月魅渡》もプレインズウォーカーです)そしてサイバーパンクと伝統的な日本がせめぎ合う世界設定の最新カードセット『神河:輝ける世界』の舞台となる次元はそのものズバリ「神河(かみがわ)」と呼ばれています。2004年から2005年に発売されたカードセットの一部はこの神河を舞台としており、『神河:輝ける世界』では、18年ぶりとなる全く新しい(しかしどこか懐かしさもある)神河が描かれています。
そんな『神河:輝ける世界』の販売開始に合わせ、今回のバーチャルアート展が開催される、というわけです。
(今回のバーチャル・アート展は神河最大の都市「都和市」をイメージ。ちなみに開発は大好評となった2021年の「TOKYO GAME SHOW VR」のambrです)
余談ながら筆者はちょうど2004年に発売された、神河のほんのわずか前にあたるカードセット『ダークスティール』の頃から長らくマジックをプレイしており、「まさかこんな機会が巡ってこようとは……」と内心ワクワクしていました。
今回のバーチャル・アート展は一体型VRヘッドセット「Meta Quest 2」単体、PC接続型のVRヘッドセット「Oculus Rift」「HTC VIVE」シリーズに加え、Windows PCのみ(つまりVRではなく通常のディスプレイ)でも体験可能。なお先行体験会では「Meta Quest 2」をPC接続してより高品質なVR体験ができるモード、いわゆる「Oculus Link」を使っています。
さて、早速アプリを起動し、『神河:輝ける世界』の舞台である都和市(とわし)へ。入ってすぐのエントランスには、赤い鳥居と過去のカードセットを代表するアートたちがずらりと並びます。
左手からマジックプレイヤーにはおなじみ《極楽鳥》、古参プレイヤーはみんな大好き《甲鱗のワーム》にどデカい《奈落の王》、青い悪魔こと《変異種》、リミテッドを支配した《ロクソドンの戦鎚》、そして今もなお現役スペックの《稲妻のらせん》と続きます。奥に行けば行くほど現代のセットになっていく配置で、マジックの歴史を追体験しているようですね。
右手には漫画『デュエル・マスターズ』でも登場した《Library of Alexandria》を筆頭に、元祖合体クリーチャー《夜のスピリット》、《呪われた巻物》、《抹消》、そして神河物語の《八ツ尾半》と続きます。初期からのプレイヤー、あるいはこれらのカードが使えるエターナルフォーマットのプレイヤーにとっては感慨深いものがあります。
もちろん直近のセットも。ダンジョンズ&ドラゴンズとのコラボセット『フォーゴトン・レルム探訪』、そして2021年に発売されたばかりの『イニストラード:真夜中の狩り』まで並んでいます。
さて歴史を作ったカードアートたちで彩られた鳥居をくぐり抜けていくと、本展の参加アーティスト一覧やフロアマップ等が設置されている場所に到着。「マジック:ザ・ギャザリング バーチャル・アート展」の本番はここからです。
(このエントランスの奥からの眺めもなかなか。奥には都和市最大にして神河最大、そして最古の樹《耐え抜くもの、母聖樹》がそびえ立っています。母聖樹は1200年前から立っていて、都和市の人々がより高いビルを建てても、急に成長して追い越してしまうんだとか)
(都和市の町並みをバックに自撮りをパシャリ。当日はサイバー×忍者なアバターでの参加となります。一人だけではなく、友達と一緒に同じVR空間に参加することもできます)
早速展示を見ていきましょう。まずは本展が初公開となる『神河:輝ける世界』のコンセプトアートです。普段なかなか見るチャンスのないコンセプトアートが間近が順路に沿って展示されており、本展の導入の役割を担います。
(『神河:輝ける世界』のコンセプトアートその1。グリッチ的なエフェクト×和風モチーフの彩度・コントラスト強めな組み合わせがよく映えます)
(こちらは一歩引いて風景や建造物を描いたもの。VRではより間近で・立体的に見ることができます。スクリーンショットだと良さが伝わりきらないのが悔やまれます)
(なんともチャーミングな温泉に入った猿。『神河:輝ける世界』収録の《活力の温泉》の元になったのかも?)
続いては実際に『神河:輝ける世界』に収録されているカードアートから134枚を見れるギャラリーへ。「神」「伝統」「革新」などのテーマで分けられています。さらにアートに向けてトリガーを引くと拡大表示され、それぞれのラフスケッチやアーティストによるコメント、そして大サイズのカードを手元に表示してじっくり見ることができます。
(こちらは実際にアートを拡大表示した状態。左側にアーティストのコメント、右側にはスケッチが表示されます。コンセプトアート同様になかなか見る機会がないので、マジックプレイヤーやアーティストのファンは必見!)
(美麗なカードアートの数々を大サイズで。こちらは神河の帝である《放浪皇》を「デュエル・マスターズ」のカードアートなどで知られる百瀬寿氏が描いたもの。彼女はとある事情により固有の名前を持たないという、なかなか特殊なキャラクターです。実は長らく謎とされていたキャラクターの正体だったりすることもあり、マジックのストーリーファンに衝撃を与えました)
(「北斗の拳」の原哲夫氏によるプレインズウォーカー《漆月魅渡》! 背景からすべてを一人で描くのは「北斗の拳」連載以来だとか。ちょっと引いた位置からの撮影で伝わりづらいのですが、大サイズで見るとかなり迫力があります。もう本人が対戦相手を直接殴ったほうが早そうなくらいのマッシヴさ)
(そして「メタルギア」シリーズや「デス・ストランディング」で知られる新川洋司氏の《梅澤悟》。 水墨画のようなタッチでもありつつモチーフはサイバー/メカニカル。日本をテーマにした今回のセットにふさわしい一枚。これまたアップで見るとすごいんです)
また、ギャラリーの最後には参加者同士でコミュニケーションが取れる「八角堂」も。こちらでマジック談義に花を咲かせてみたり、バーチャル・アート展の感想をあれこれ語ってみたりするのも一興です。
(「八角堂」では同じワールド、もといチャンネルに参加している最大16名とコミュニケーションが取れる休憩スポット)
というわけで、駆け足ながら「マジック:ザ・ギャザリング バーチャルアート展」の見どころをご紹介しました。いわゆる「VR酔い」の心配はかなり少ない作りになっているため、VR体験がはじめてという方にもオススメ。長らくマジックをプレイしてきた人に、最近マジックを始めた方に、そして「なんだか面白そうなVRイベントがあるらしいぞ」という方に、広くオススメできるイベントです。とりわけ筆者のような「マジックをプレイしていて、VR体験もたびたびしている」人にはなかなか心にしみるものがあるはずなので、ぜひ。
また、スクリーンショットではわかりづらいのですが、通常のディスプレイでの体験とVRデバイスでの体験は(中身こそ同じですが)体験する人の主観的にはかなり違った質感や驚きがあるので、せっかくの機会ですからVRデバイスでの体験がオススメです。
「マジック:ザ・ギャザリング バーチャルアート展」は2月18日10:00から24日21:00までの期間限定開催なので、気になる方はお早めに。それでは皆さん、ネオン輝く神河でお会いしましょう!
今回のMoguLiveでは、「マジック:ザ・ギャザリング バーチャルアート展」開催、そして『神河:輝ける世界』の発売を記念して、世界に10枚しかない原哲夫先生によるサイン入り《漆月魅渡》の複製原画色紙を抽選で1名様にプレゼントします。
キャンペーン期間は2月17日19:30から2月24日23:59まで。MoguLiveのTwitterアカウント(@MoguLiveJP)をフォローし、以下のツイートをリツイートすればOKです。当選者にはキャンペーン期間終了後、TwitterのDMで連絡を行います。皆さん、どしどしご応募ください!
開催期間 | 2022年2月18日(金) 10:00 〜 2月24日(木) 21:00 |
参加費 | 無料 |
URL | https://mtg-kamigawa-vr.art |
対応デバイス | PC:WindowsQuestプラットフォーム:Meta Quest 2(旧Oculus Quest 2)PCVR:Oculus Rift、Rift S、HTC VIVE、VIVE Pro、VIVE Pro 2 ※Meta Quest 2はOculus Link等を使用してPCVR版体験が可能※macOS非対応 |
必要スペック | – PCOS:Windows 10CPU:Core i5-8250Uと同等またはそれ以上のCPUGPU:Intel UHD Graphics 620と同等またはそれ以上のGPUメモリ:8GBストレージ:10GB以上 – PCVROS:Windows 10CPU:Core i5-7500と同等またはそれ以上のCPUGPU:NVIDIA GeForce GTX1060と同等またはそれ以上のGPUメモリ:8GB以上ストレージ:SSDで10GB以上 |
(参考)マジック:ザ・ギャザリング バーチャルアート展 公式Webサイト
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そもそもマジック:ザ・ギャザリングとは? 往年の名カードのアートが並ぶエントランスから、サイバーパンクな都和市へ 美麗なコンセプトアートやカードイラストが間近で! 原哲夫先生直筆サイン入り! 《漆月魅渡》複製原画色紙プレゼントキャンペーン 「マジック:ザ・ギャザリング バーチャルアート展」概要カテゴリー
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