ようやくWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応機器も浸透しだし、そろそろルーターの買い替えを考えているユーザーも多いことだろう。そうした中、12月2日にTP-Linkから高コスパなWi-Fi 6対応ルーター「Archer AX72」が発売された。
5GHzと2.4GHzのデュアルバンドルーターで、IPv6 IPoEやTP-Link OneMeshにも対応。伝送速度は理論値で4804Mbps(5GHz帯)+ 574Mbps(2.4GHz帯)とパワフルな仕様ながら、Amazonでの実売価格が1万2566円とかなりのお手ごろ価格になっている。
さらに、Amazon全体で2021年12月10日〜2022年1月31日の期間中に実施するWi-Fiルータークーポンセールの対象にもなっており、この機会に導入するのにピッタリの製品だ。今回は、Wi-Fi 6対応中継器「RE600X」も合わせてお借りできたので、その実力を検証してみた。
TP-Linkから発売されたWi-Fi 6対応ルーター「Archer AX72」。6本のアンテナがそそり立つ外観デザインはかなり特徴的
外観は左右非対称で、ルーターとしてはかなり斬新なデザイン。ハイエンドクラスばりのアンテナが6本そそり立ち、うろこのような排熱用のベンチレーションホールがボディー天面に施されている。アンテナは、4本が5GHz帯用、2本が2.4GHz帯用で、角度は自由に変えられる。サイズは272.5(W)×147.2(D)×49.2(H)mmで、基本的には平置きだが、底面に壁掛け用のフックが備わっているので壁面にも設置できる。
天面に施されたベンチレーションホールは、通気性をよくして排熱効果を高めている
背面にはギガビットのWANポートと4つのLANポートを備え、WPSボタンだけでなく、Wi-FiやLEDのオン/オフも用意されている。管理画面をいちいち立ち上げてオン/オフすることなく、物理的に設定できるのは便利。また、右側にはUSB 3.0ポートも備えており、HDDなどストレージを接続すれば、ファイルサーバーとして利用できる。
背面にポート類と各種スイッチを配置。電源はACアダプターを接続する
右側にはUSB 3.0ポートが用意され、ストレージを接続することで簡易ファイルサーバーとして利用できる
LEDランプは正面に配置。LEDのオン/オフは背面スイッチで設定可能だ
1万円台前半ながら機能も充実しており、フレッツ光ネクストなどの光通信網を利用したプロバイダーで最近採用されている、「IPv6 IPoE」方式に対応している。
従来のPPPoE方式では、オーバーヘッドやトラフィックの集中による回線の混雑で、速度が低下してしまう場合がある。しかし、IPv6を使用した新しいIPoE方式で接続した場合はそういったことが起こりにくく、安定した速度を確保できる。
なお、ユーザーはIPv6の通信網を利用することにはなるが、IPv4 over IPv6によって従来のIPv4の通信も利用できるので、IPv4にしか対応していないウェブサイトやウェブサービスに接続できなくなるということはない。ただし、IPv4 over IPv6を利用するにはプロバイダーが対応している必要がある。DS-Liteやv6プラス、OCNバーチャルコネクトといった、日本のプロバイダーで主に採用されている方式に対応しているので、利用できるかどうか確認しよう。
Wi-Fiの性能としては、4×4 MU-MIMOやOFDMAといった、複数のデバイスを安定して接続するための技術をサポート。同時接続台数は80台としている。HE160による2倍の帯域幅や、Wi-Fi 5から25%スループットを向上させたという1024-QAM、6ストリーム同時通信などにも対応し、4KやVRといった通信量の多い動画でも、快適な視聴が可能だという。
また、デバイスに向けて電波の指向性を高めるビームフォーミングにも対応しており、スマホやPCなどの位置を推測して電波強度を高められる。これにより、広範囲でも快適な通信が可能だ。
内蔵アンテナタイプのWi-Fi 6対応中継器「RE600X」
Archer AX72だけでも、かなり広範囲で通信できるので、マンションなど1フロアで100平米程度であれば、十分カバーできると思われる。ただ、戸建てで複数階の場合は、より広い範囲で高速通信ができるメッシュWi-Fi化するとさらに快適だ。
Archer AX72は、TP-LinkのメッシュWi-Fi機能「TP-Link OneMesh」に対応。対応機器を接続することで、通信範囲を簡単に広げられる。11月11日に発売したWi-Fi 6対応中継器「RE600X」も、そんなOneMesh対応製品の1つだ。
コンセント直差しタイプの中継器で、ギガビットポートも備えているため、Wi-Fiに対応していない機器との接続も可能。また、ブリッジモードも利用できるので、中継器としてではなく、Wi-Fiアクセスポイントとしても活用できる。2×2 MIMOやビームフォーミングなど、より高速で通信する技術にも対応している。
サイズは78(W)×36(D)×149(H)mm。重心も安定し、自重によって前傾姿勢になることはない
右側にはギガビットポートを備えていて、Wi-Fiに対応していない機器との接続や、アクセスポイントとして利用もできる
アンテナ内蔵タイプのため、シンプルでインテリアにも合うスクウェアなデザイン。2口コンセントに差しても、下側のコンセントは塞がずに利用できる。Amazonでの実売価格は7190円と、こちらもコスパが優秀なので、自宅の広さに合わせて1台、2台と導入するといい。
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ハイエンドクラス並みのアンテナ6本構成 DS-Liteやv6プラス、OCNバーチャルコネクトといったIPv6 IPoEに対応 TP-Link OneMeshに対応した中継器でメッシュWi-Fi化もカテゴリー
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