Wi-Fiによる電波を使った通信には、ケーブルが不要になるという大きなメリットがある一方、通信に使われる電波が傍受されると通信内容が盗聴されてしまうという問題があります。そこでWi-Fiでは、通信内容を暗号化することで盗聴を防いでいます。
この暗号化を行うための「鍵」となるのが、アクセスポイントに設定するパスワードです。PCやスマートフォンなどでWi-Fiを利用してインターネットに接続するには、アクセスポイントに設定したパスワードを正確に入力しなければなりません。
ただ、このパスワードの存在がWi-Fiの接続を難しくする要因になっているのも事実です。
そこで登場したのが、簡単にWi-Fiに接続できるようにするための仕組みである「WPS(Wi-Fi Protected Setup)」です。
Windows 10の場合、タスクトレイにある[インターネットアクセス]ボタンをクリックし、アクセスポイントを選んだ後の画面でアクセスポイント側のボタンを押せば、WPSで接続できるこのWPSに対応した機器同士の接続であれば、アクセスポイントのボタンを押す、あるいは4または8けたの数字を入力するだけで、パスワードを入力することなくWi-Fiに接続できます。
WPSを利用するには、アクセスポイントとWi-Fiでネットワークに接続する端末の双方がWPSに対応している必要があります。
なお、バッファローやNECプラットフォームズ、アイ・オー・データ機器製のアクセスポイントの多くがサポートしているほか、Windows 10でも使えます。ただし、iPhoneやiPadで使われているiOS、そしてAndroid 10/9では、WPSをサポートしていません。
なお、アクセスポイント側のボタンの位置や名称は、製品によって異なるので、取扱説明書などで確認しましょう。
連載『“Wi-Fiの困った”を解決できる便利ワザ』についてスマホをWi-Fiに接続する方法は? Wi-Fiがつながらない原因と解消法は? Wi-Fiルーターの選び方は? この連載では、これからWi-Fiを導入する人や、Wi-Fiを導入しているがトラブルを抱えている人に向けて「Wi-Fiの基本」や「トラブル解消のテクニック」をQ&A形式で解説していきます。
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