セットアップは簡単で、HDMI端子でテレビにつなぎ、電源ケーブルをつなげば自動的に起動して、初期設定が実行される。
筆者は有線LANで接続したため無線LANの設定はスキップされたが、言語を選択し、アップデートをチェックすると、アカウントの設定画面が表示される。
端末とクラウド上のデータが結びついているからだろうか。アカウントの設定画面には標準で自分ののアカウントが表示されるので、そのまま表示されたアカウントを使う設定で進めることができる。こういった工夫は実に見事だ。
以上で初期設定は完了だ。今回は無線LANの設定を後から試したが、初期設定で設定したとしても、WPSによる自動設定、もしくはSSIDを検索しての接続が可能なため、特に難しい設定を強いられることはない。
アカウント情報がひもづけられているようで初期設定も簡単実際に使ってみて、まず感動したのは、音声認識リモコンの精度の高さだ。リモコン上部のマイクボタンを押したまま、たとえば「ジュラシックワールド」などと話すと、すぐに音声が認識され、該当するタイトルがリストアップされる。
リモコンを口に近づけて話すことができるため、音声認識を意識した声を張った話し方も必要もなく、ボソボソとあいまいに話したり、早口に話したとしても、結構な確率で認識してくれる。
かつての動画配信サービスで提供されてきた初期のSTBの操作性を体験している身としては、あんなにストレスだったリモコンによる文字入力から解放されたことに、素直に感動した。
昨今の音声認識技術の高さは、CortanaやSiriでわかっているつもりだったが、こうしてSTBの一機能として普通に組み込まれ、何も意識せずに使えるようになっていることは、あらためて考えるとスゴイことだ。
ホーム画面。タイトルが大きく表示されるのでコンテンツを選びやすいリモコンというUIに縛られたSTBでは、音声検索のありがたみが身に染みるまた、動画再生の素早さにも感動した。
リモコンで見たいタイトルを選び、再生を開始すると、映像が即座に表示される。イメージとしては、まるでローカルにダウンロードされたタイトルを再生するときのようで、「おぉ? 1秒もバッファしなくて大丈夫?」と、こっちが心配になるほど。
有線LANで接続している恩恵が大きいからかと思って無線LAN接続に切り替えてみたが、それでも再生はやはり早い。
ユーザーの見る動画を予測してあらかじめバッファしておくというASAP(Advanced Streaming and Prediction)という機能について聞いてはいたものの、本当に即座に再生されるを目の当たりにすると、だいぶ驚く。
細かな点だが、リモコンもBluetoothで接続されていることから、赤外線リモコンのように方向を気にする必要がない。
文字入力、バッファ、リモコンの方向と、ひんぱんに使う部分でユーザーに不便を感じさせないように工夫しているあたりは、まさにプライムによる当日配送や「1クリックで買う」といったAmazonならではの思想に通じるものと言えそうだ。
カテゴリー
ホット記事