バレーノは、インドのマルチ スズキが製造しているプレミアムハッチバックだ。初代は2015年に発売され、日本市場にも2016年から導入されていたが、2020年に販売を終了している。
インドでは、流麗でエレガントなスタイリングに、ゆとりある居住空間と十分なラゲッジスペースを備えたパッケージングで好評を得ている主力モデルだ。インド国内のプレミアム販売網「NEXA」で販売され、とくに都市部を中心とする若者層から人気を得ており、2021年11月にはインド国内累計販売100万台を達成している。
なお、2021年のインド国内における乗用車のモデル別販売台数では、マルチ スズキのモデルが上位10モデル中8モデルを占め、その中でバレーノは、1位のワゴンR(18万3851台)、2位のスイフト(17万5052台) に次いで3位(17万2241台)となるなど、同社の主力モデルとしてインドのユーザーから高い評価を得ている。
今回、2代目にフルモデルチェンジされたバレーノは、まずエクステリアではルーフライン後方にかけて傾斜を強めたスタイリングを採用。ボディサイドには力強くシャープなキャラクターラインを引き、大胆さを強調するデザインとしている。フロントには精緻な造形のグリルを採用し、その下には全幅を強調する左右から広がるクロームの加飾を配置。またフロントのポジションランプとテールランプには特徴的な3灯式LEDを採用している。
インテリアでは、ドアの内装やインパネによって乗員を包み込むような形状とし、柔らかさを印象づけるデザインとしている。内装色は黒と紺の2トーンに統一し、アクセントとしてインパネやステアリングホイールにシルバーの加飾をあしらって上質感を演出している。リアシートはクッションの素材や形状を改良して、サポート感や着座時の安定性を向上させ、またリアシート用のエアコン吹き出し口やUSB充電ソケットなどを装備して、快適性を高めている。
先進装備では、スマートフォンと接続可能な9インチの大型タッチパネル式ディスプレイオーディオを採用し、全方位モニターに対応している。また、車速/エンジン回転数/瞬間燃費など必要な情報をフルカラーで見やすく表示するヘッドアップディスプレイも採用。さらに、車両にデータの送受信を可能とする車載通信機を標準搭載することで、コネクテッドサービス「スズキコネクト」に対応している。
新型バレーノは、アフリカ、中南米、中東などへの輸出も順次開始されるが、現在のところ日本への導入は残念ながら予定されていないようだ。
●全長×全幅×全高:3990×1745×1500mm●ホイールベース:2520mm●エンジン:直4 DOHC(アイドリングストップ機能付き)●排気量:1197cc●最高出力:66kW(90ps)/6000rpm●最大トルク:113Nm(11.5kgm)/4400rpm●トランスミッション:5速MT/5速AMT(AGS:オートギアシフト)
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