RANAOS(ラナオス)は14日、ママ向け動画メディア「mamatas」(ママタス)と共同で、全国の小学生の保護者約5000人を対象に実施した、「小学校のオンライン事情のアンケート調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、「子どもが通う学校ではタブレットやPCは配布されているか」との質問には、「はい」が53.7%で、「いいえ」が46.3%だった。
政府が進める「GIGAスクール構想」では、2020年度に小中学生に1人1台の配布終了を目標にしていたが、今回のアンケートでは、いまだ半数近くに配られていなかった。
回答では、「学校には配布されているが、まだ運用方法が定まらないから配られていない」、「Wi-Fi工事が必要で、そのためには予算の設定や入札で業者を決めなくてはいけないため、それが決まらないので配られていない」など、各自治体や学校ごとの事情があり、様々な声が寄せられた。
「子どもが通う学校ではオンライン授業ができる体制は整っているか」との質問では、「はい」が59.1%、「いいえ」が40.9%だった
具体的には、「毎日オンライン授業をしている」という学校もあれば、「環境はあるが、まだ一度も実施していないので体制が整っているとはいえない」という学校もあり、自治体や学校ごとに大きな格差が見られた。
また、「オンライン授業についてどう思うか」を聞いたところ、「まま不安」58.3%、「とても不安」28.6%、「実績があるので大丈夫」13.1%だった。
授業のオンライン化の要望は高まっているが、今回のアンケートでは保護者の約9割がオンライン授業を不安視していることが分かった。背景には、実態としてまだ実際のオンライン授業の練習がなされていないことがあるようだ。
オンライン未経験校では、通信テストの日程だけが伝えられその後の運用方針は保護者に知らされていないなど、情報が断片的なため、不安視する声が多数。
一方、オンライン授業実施校からは「自宅の回線が弱いので途中で途切れる」「低学年はマイクのオンオフを切り替えて遊んで授業が進まない」「黒板をカメラでうつしただけの一方通行な授業でオンラインの良さが引き出せていない」などの課題が上げられた。
「子どもが学校からタブレットを持ち帰る頻度はどれくらいか」を聞いたところ、「月に数回」が39.1%、「毎日」が30.8%、「週に1〜2回」が30.1%。タブレットが配布されている学校では、約6割が日常的な荷物として持ち帰りさせていることが分かった。
配布されたデジタル機器は、タブレットであっても「頑丈なケースがついていて重い」「タブレットでなく、パソコンが配られた。大人でも重い」「授業や宿題で使われている様子がないのに、毎日、充電のため、持ち帰りとなっている」など、子どもの荷物が増えてしまっていることへの危惧の声が多く寄せられた。
GIGAスクール構想の実情について、アンケートで自由な意見を尋ねたところ、タブレットがまだ配られていない不安はもちろんのこと、配布された後の疑問や不安、意見も多数寄せられた。
この調査は、ママタスとRANAOSのランドセル「NuLAND」のInstagramフォロワー(合計80万人)を対象に、9月10日~10月3日にかけて、InstagramストーリーおよびGoogleフォームを利用したインターネットアンケートという形で実施。回答者数は4996人。
調査結果の詳細
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