まずはボディから見ていこう。ボディ自体は薄型でグリップが深い点、ボタンやダイヤルの構成は2年前のEOS Rとよく似ているが、Canonロゴからビューファインダにかけてのカーブが違っており、どちらかといえば凹凸の少ないなめらかなスタイルとなっている。
全体的になめらかなフォルムが特徴のR5電源が左肩の回転スイッチなのは、EOS R譲り。ちょっと違和感があるところだが、右側の操作系を充実させるためには妥当なところだろう。よく使うメニューボタンが左側にあるのも、戸惑うところである。通常はボディを左手で支えているので、液晶画面を横切って右手で押すか、右手のグリップだけで頑張ってカメラを支えて左手で押すかという事になる。
電源は左肩のロータリースイッチボディで大きな違いは、EOS Rで搭載されていた「マルチファンクションバー」がなくなり、普通のジョイスティックに戻された。あまり評判が良くなかったのだろうか。
マルチファンクションバーではなく、普通のジョイスティックに変更されている右肩に2つのダイヤル、背面にリングダイヤルがある。メニュー操作は、横移動が人差し指のところのメインダイヤル、縦移動が背面ダイヤルである。ジョイスティックなら上下左右どちらでもいけるので、メニュー操作はジョイスティックを使ったほうが早いだろう。
右手側に2つのダイヤル。人差し指のほうがメインダイヤル軍艦部の表示パネルは、撮影モードほかバッテリー残量、絞り、シャッタースピード、ISO感度が表示できる。電源OFFでもモード表示だけは残るため、電源を入れる前にどのモードになっているのかが確認できる。
新開発の有効画素数約4,500万画素フルサイズCMOSセンサーを搭載し、フォーカス方式は「デュアルピクセルCMOS AF II」。測距可能エリアが縦横ともに100%となり、どんなはじっこの被写体でもAFが補足する。ただしこれはAFモードが「顔+追尾優先AF」の時だけで、他のモードでは横だけ90%となる。また当時に発売された単焦点望遠レンズ「RF600mm F11 IS STM」および「RF800mm F11 IS STM」使用時は横約40%、縦約60%となる。
測距可能エリア100%を実現したデュアルピクセルCMOS AF II加えて「EOS iTR AF X」により、顔や瞳だけでなく、頭部も検出可能になった。加えて犬、猫、鳥といった動物の全身・顔・瞳も検出するという。
さらにR5では、EOSとしては初となるボディ内手ブレ補正を搭載した。レンズ側の光学補正と合わせて最大8段の補正効果が得られる。動画での効果はあとでテストしてみよう。
背面のバリアングルモニターは、3.2型210万ドットのTFT式カラー液晶。静電容量方式のタッチパネルである。ビューファインダは0.5型576万ドットのOLEDで、視野率は100%。
3.2型バリアングル液晶はタッチセンサー搭載ビューファインダは0.5型576万ドットのOLEDメモリーカードスロットはデュアルになっており、スロット1がCFexpressカード、スロット2がSDカードだ。すべてのモードでALL-IとIPBが撮影可能で、8K DCIのみRAWでも撮影できる。8K動画撮影の場合は、CFexpressカードが推奨される。SDカードで撮影できるのは、8K IPBだけだ。その場合も10bitで撮影する場合は、ビデオスピードクラス90以上が必要となる。動画モードは以下の通りだ。
カードスロットはCFexpressカードとSDカードのデュアル動画記録サイズの選択画面また動画撮影時のメモリーカード仕様も、8K撮影のみ掲載しておく。
HDMIはようやくMicroタイプを搭載手元にサンディスクの64GB CFexpressカードがあるが、これは書き込み速度が800MB/sと表記されている。8K RAWでも400MB/秒以上あれば撮れるはずだが、実際には数秒後に速度不足で停止した。コンスタントに400MB/秒を超えるスペックのカードでないと、8K RAW撮影は難しそうだ。なお同じサンディスクでも512GBのカードは問題なくRAWで撮影できた。こちらは書き込み速度が1,400MB/sと表記されている。
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