毎年のように主要なオーディオ&ビジュアル製品のテストを行なっているが、とりわけ今年は“欲しい”と思える製品が多かった。と、書くと「本当に?」と訝しむ方もいるかもしれない。
活況を呈しているヘッドフォンやヘッドフォン周辺のデバイス、ハイレゾ関連機器などは、日米欧にアジアのメーカーも入り乱れ、低価格帯からハイエンドまで実に多くのバリエーションが登場しているが、“AV機器”という括りで言えば4Kテレビも登場から数年が経過し、放送の多くはフルHDのままで、ブルーレイも4K化は果たしたものの対応ソフトが本格的に登場するのは来春以降。そんなに大きなターニングポイントがあったっけ? と感じるのは普通の感覚だろう。
しかし毎年、年に何度も一斉テスト的にいろいろな製品に触れていると、カタログに掲載される数字や機能のアップデートを越えて「これはイイ!」と驚きながら唸る品質の製品に出会うことがある。そういった製品は、製品評価の基準として自分のシステムに取り入れてきたが、今年はメインシステムの機材を3台も入れ換えた。この10年、ここまで一気にシステムを変えることはなかった。
本田家のシアターシステム。メインのAVシステムに2つの新製品がそのうちひとつは(まだ自宅への導入はこれからだが)世界初のUHD Blu-ray再生機能を持つパナソニック「DMR-UBZ1」。画素が4倍に増え、色深度やHDR、新しいコーデックへの対応などの要素があるにもかかわらず、映像処理を簡素化することなく期待通りの品質を実現している。とはいえ、1号機なのでいわば特別枠のようなものだ。
しかし残り2機種は、AV機器のジャンルとしては昔からある、いわば成熟した製品カテゴリだ。ひとつはAVアンプのヤマハ「CX-A5100」、もうひとつはOPPO Digitalの「BDP-105D JAPAN LIMITED」である。
OPPO Digitalの「BDP-105D JAPAN LIMITED」両者とも少しばかり驚くほどの音質改善が遂げられていたが、とりわけBDP-105D JAPAN LIMITEDには驚かされた。この2製品、とりわけBDP-105D JAPAN LIMITED(以下、JAPAN LIMITEDと略す)について、なぜこのタイミングで機材を入れ換えたのかをお伝えしたい。
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