ワクチンの接種がどんどん進んでいるとはいえ、今なお終息の時期が見えないコロナ禍。自由に外出できず、ストレスのたまる生活を強いられている人も少なくない。そこで、当Stay at Home!企画の第7弾では、 6月13日で誕生から35周年を迎えたファミコン用ソフト「スターソルジャー」を使用して、発売当時に一世を風靡した懐かしのルールで遊び、親子で楽しむための遊び方をご紹介しよう。
本作は、「超過激シューティング」と銘打ってハドソンが1986年に発売した縦スクロールシューティングゲーム。自機のシーザーがフルパワーアップすると、5方向にビーム(ショット)を同時に発射可能となり、四方八方から現われる敵を撃ちまくれる快感は、今なお色あせることがない。敵キャラクターの数は30種類を超え、攻撃のバリエーションもに豊富で、時にはスピーディに、またある時にはトリッキーに動く編隊飛行の数々は、思わず見とれてしまうほどに美しい。
前身にあたる「スターフォース」と同様、隠しボーナスや隠れキャラクターが随所に盛り込まれ、プレーヤーの探究心、あるいはチャレンジ精神を大いに喚起してくれるのも本作ならではの特長だ。シーザーの形態によって変わる、ステージ開始時のジングルと軽快なBGM(※いずれもフルパワーアップすると曲が変わる)もこれまた素晴らしい。
【敵を撃ちまくれる「スターソルジャー」】本作は、1986年の夏にハドソンが主催した、全国各地のデパートなどを会場にして開催された日本一プレーヤー決定戦「第2回TDK全国キャラバンファミコン大会」(以下、「キャラバン」)に使用されたことでも有名だ。40代以上の読者の皆さんであれば、当時「キャラバン」に参加したり、あるいは大会に協賛していたマンガ雑誌「コロコロコミック」に掲載された本大会の記事を読んだことがある人も少なからずいることだろう。(※ちなみに、第1回大会の開催は1985年で「スターフォース」が使用された)
今回、本作を取り上げたのは、単に35周年というタイミングの良さだけが理由ではない。本作が発売から35年が経過したということは、かつて「キャラバン戦士」だった少年・少女だった皆さんが、今では本作に夢中になっていた当時とほぼ同じぐらいの年齢の子供がいる、パパ・ママになった方も少なくないハズ。ならば、この機会に懐かしの「キャラバン」と同じ遊び方、通称「キャラバンルール」で本作を遊びながら、親子のコミュニケーションを深めていただいきたいと思ったからだ。
私事にてたいへん恐縮だが、筆者も35年前に小遣いを必死に貯めて、某地方のデパートに遠征して「キャラバン」に参加した経験がある。会場には20台のファミコンが用意され、まずは1度に20人ずつプレイする予選を行い、スコア順に上位20人のプレーヤーが決勝戦に進出するルールだったと記憶している。決勝戦で最高得点を獲得したプレーヤーは各会場での優勝者として表彰され、全会場の優勝者のなかで最も高いスコアを叩き出したプレーヤーが日本一の称号を得るという、当時のゲーム少年・少女たちにとっては、まさに夢のイベントだったのだ。
参加者の大半は、当時の筆者とほぼ同世代の小・中学生の少年で、会場には約500人(!)集まったと記憶している。優勝こそ逃してしまったが(絶対に勝つ自信があったのに……)、会場で「コロコロコミック」の誌面でしか見たことのなかったファミコン名人に出会い、異様なまでの熱気に包まれたなかで遊んだ思い出と、スタッフからいただいた賞品類は今も大切な宝物だ。
【「スターソルジャー」ゲーム画面】以下、本稿では今や伝説と言っても過言ではないであろう、「キャラバンルール」で本作をプレイしつつ、親子で楽しむ方法をレクチャーしていこう。まずはパパ・ママの皆さんが、かつて「キャラバン戦士」だった頃にタイムスリップしたつもりになって、基本操作やボーナス得点の獲得方法を復習したうえで、模範演技を子供に向けてご披露していただきたい。ルールは極めて単純明快なシューティングゲームなので、本作を知らない子供でも1回やって見せれば、遊び方はすぐに伝わることだろう。
「どうだ、パパ(ママ)ってウマイだろ!」と子供に自慢しながら親子で真剣勝負をしたり、「キャラバン」に出場した当時の思い出話や、「パパ・ママが子供だった頃に開催された『キャラバン』は、今のeスポーツの源流みたいなものでなあ……」などとウンチクを語りながら、ご家庭で存分に楽しんでいただけたら幸いだ。
【話のネタにどうぞ!:筆者の「キャラバン」戦利品】会場でいただいた「キャラバン」の入場整理券と、参加賞の漫画「ファミコンロッキー」の主人公が描かれたステッカー、ハチスケの缶バッジ決勝戦進出者にプレゼントされた、ハドソン謹製「ガンバレ!! ハドソン」ハチマキ後年、「キャラバン」でMCをご担当された川田忠之名人にお会いした際にいただいたサイン同じく、決勝戦後にいただいた「スターソルジャー」の下敷き。ボロボロなのは当時の筆者が勉強にも励んでいた証拠……であると思われるカテゴリー
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