アイキューブドシステムズのモバイルデバイス管理システム「CLOMO MDM」で不具合が発生していることが、18日わかった。NTTドコモによれば、ドコモの法人向け端末の一部が使えない状態になっている。
「CLOMO MDM」は、企業などで導入するスマートフォンやタブレットを一元管理できるソリューション。提供元のアイキューブドシステムズでは、2011年度~2020年度にかけて、10年連続で国内MDM市場でシェア1位になったと案内。その導入企業として、大林組や佐賀県庁、東京海上日動火災保険、ノエビアホールディングス、東京慈恵会医科大学など、企業、医療機関、官公庁、教育機関などで幅広く採用されているという。
アイキューブドシステムズからは、18日14時50分時点でまだ不具合について発表されていない。本誌では詳細が明らかになり次第、追ってお伝えする。
一部報道では「ドコモの法人向け携帯電話で利用できない状況」と伝えられているが、CLOMO MDMはキャリアフリーをうたっており、KDDI端末やソフトバンク端末への影響についても判明次第、追記する。
【追記 2021/10/18 15:12】
政府が運用するワクチン接種記録システム(VRS)の公式Twitterアカウントでは、18日午前、ドコモが提供する一部のタブレットで「CLOMO MDMによりロックされている」と表示され、操作できない状況にあると案内。ドコモ側でリモート解除するほか、端末を再起動することで復旧できるとツイートしている。
【追記 2021/10/18 15:26】 NTTドコモによれば、今回の事象は、CLOMO MDMの管理下にあるAndroid端末で、なおかつ「ローカルロック」を設定している場合に発生するという。ドコモがアイキューブドシステムズから受けた報告として、最大77社に影響し、ドコモ以外の回線にも影響が出ているとのこと。
なお管理者がロック解除すれば再び利用でき、18日11時2分には、アイキューブドシステムズ側からロック解除のコマンドが一斉送信済という。
【追記 2021/10/18 17:41】 KDDIによれば、これまでのところ同社ユーザーから同様の事象と思われる申告は寄せられていないとのこと。
【追記 2021/10/18 18:02】 ソフトバンクは、同社ユーザーから、今回の事象のような申告は寄せられていないと回答した。
【追記 2021/10/18 17:49】 アイキューブドシステムズによれば、今回の事象が17日22時~18日7時ごろにかけて発生したと説明。
「CLOMO」では、グーグルのAndroid Enterpriseの機能によって、何らかの問題が検知されると自動的にロックされる仕様となっている。今回、「CLOMO」ユーザーのデバイスでAndroid Enterpriseの機能により何らかの問題が検知され、意図せず強制的にロックされる事象が起きていた。原因については、アイキューブドシステムズのサービスと、連携する他社サービスが原因である可能性を含めて調査中という。
またドコモ回線だけではなく、他キャリア回線を契約する端末やWi-Fiだけ対応する端末でも発生している。
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