ULTRASONEは、1991年にドイツのミュンヘンで設立されたブランドだ。現在はイヤフォンも展開しているが、もともとヘッドフォンのメーカーで、ミュージシャンでもあるエンジニアのフロリアン・ケーニッヒ氏が立ち上げた。
プロ向けのヘッドフォンから、コンシューマー向けまで手掛け、特にオーディオファンの記憶に残っているのは、2004年に登場した「edition 7」だろう。独自技術や高級パーツを惜しみなく投入し、50万円近い超高級ヘッドフォンとして市場に君臨。あこがれのヘッドフォンとして話題を集めると共に、その後に続くポータブルオーディオブームを牽引してきたメーカーだ。
2004年に登場した「edition 7」音質が良いだけでなく、“音場”にもこだわっているのが大きな特徴。具体的には、ヘッドフォンのユニットを、意図的にオフセットで配置することで、“ヘッドフォンでもスピーカーで聴いているような自然な音の響きと定位感を実現する”という「S-Logic」技術を搭載している。
S-Logic EX技術を投入した「Edition 8 EX」というヘッドフォンの内部。ユニットがオフセットで配置されている事がわかる同社を代表する技術であるため、このS-Logicはワイヤレスヘッドフォン「ISAR」と、ゲーミングヘッドセット「METEOR ONE」にも投入されている。ワイヤレスもそうだが、ゲームでS-Logicがどのように活きてくるかは、興味深い。
完全ワイヤレスイヤフォンの「LAPIS」には、S-Logicは搭載していないが、ユニットに新開発の13mm径ダブルマイラーフィルム振動板を採用。マイラードライバーは、過度特性に優れ、歪みが少ないのが特徴で、ULTRASONEの高級ヘッドフォンにも採用されている。
このように、ワイヤレスであっても、ULTRASONEの高級ヘッドフォンの技術が投入されているのがグッとくるポイント。「だったら高価なのでは?」と身構えてしまうが、価格はヘッドフォンのISARが32,980円、イヤフォンのLAPISが24,980円、ゲーミングのMETEOR ONEが27,980円と、有線高級ヘッドフォンと比べると、そこまで高値でないのも嬉しいところ。長年のオーディオファンだけでなく、ワイヤレスからオーディオに興味を持った人でも、「ULTRASONEの音ってどんな感じ?」と、手に取りやすいだろう。
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