BenQ ZOWIEのフラッグシップモデル「XL2546K」は、TNパネルを採用した24.5インチ、240Hz、応答速度はGtG0.5msと、フラッグシップの座に君臨するに相応しいスペックを持ったゲーミングモニターです。
FPSのプロプレイヤーのニーズを多く取り入れ、様々な部分でゲーマー目線に立ったという、まさにプロ向けのモデル。
昨今ではコロナウィルスの影響により、オフライン大会を実施することも難しく、多くの大会がオンラインでの大会形式に変更していますが、そんな状況でも機材1つで少しでも優位に立ちたいと思うのがトッププレイヤーというもの。XL2546Kは、そんなシーンの最前線に立っているプレイヤーたちと同じ環境を与えてくれるのです。早速、その魅力を紹介していきましょう。
e-Sportsにおいて、プレイヤーから求められているゲーミングモニターは一般の製品とは大きく異なります。筆者もプロゲーミングチームが乱立するようになるe-Sports元年より遥か昔、CRT(ブラウン管)のディスプレイにするか、60Hzの液晶でどうにかするか、といった時代に競技プレイヤーでしたが、その時でも今と変わらず求めていたのは「少しでも速い応答速度」「高速なリフレッシュレート」、それに加えてできれば欲しかったのが「画面の見やすさ」でした。主に視覚・聴覚から情報を得る以上、できるだけ高性能な製品を使いたいと考えるのです。
本製品はBenQのフラッグシップモデルということもあり、あらゆる面がハイレベルでまとまっています。解像度1920x1080の24.5インチというちょうど良い画面サイズに、240Hzの高速リフレッシュレートなどゲーミングに特化した機能を備えつつも、スタンドはさらに小型化。
入力端子は、HDMI 2.0 x3、 DisplayPort 1.2 x1 、ヘッドフォンジャック。USB miniポートはモニター設定を容易にするデバイス「S.Switch」などの用途で使用します。
ディスプレイの正面にキーボード・マウスを配置する際にはより画面に近くなっていたり、斜めに配置する際には、よりマウスパッドを置くスペースが取れるよう設計されています。これにより省スペースでも大きなマウスパッドを利用しやすくなったり、集中する際に画面に近付きやすくなっています。
そして従来製品よりも広がった高さ調整とフリーチルトも大きな特徴の一つ。チルトは23度まで拡張され、高さ調整も目盛りがスタンドに刻まれています。これによっていつでも同じ高さに合わせることができ、メジャーで距離や高さを計測して微調整をしているプレイヤーにも役立つことは間違いありません。また、高級機におなじみのアイシールド(左右に付けられる羽根)も付属しており、昼間の直射日光等の光源が気になるユーザーも安心です。
本モニターにはいくつかのゲームモードが搭載されています。その中でもFPSモードは3種類用意されており、タイトルによって使い分けることも可能です。
「Black eQualizer」は暗いところを明るくし、視認性を上げる機能です。輝度を上げた時と異なり、暗いところのみを明るくしてくれるため、全体的なゲーム画面の印象を変えないのが特徴となります。
プロプレイヤーに多いグラフィックボードの設定側で画面のデジタルバイブランスを上げる機能をディスプレイ側で実装した「Color Vibrance」も搭載し、手軽に画面の彩度を調整することができます。本機能に限っては各タイトルやプレイヤーによって最適な値が異なるため、FPSモード1~3などを組み合わせて、ゲームごとに最適なシーンを用意しておくのもポイントです。
筆者は常々「高リフレッシュレートはデスクトップのマウスの動きから違う」と考えていますが、やはりそれは240Hzでも同様……どころか、「XL2546K」は圧倒的なぬるぬる感!60Hz→144Hzでも感動した記憶がありますが、これはもはや驚きしか覚えません。そんな感情を抱きながら、今回はPC版『Apex Legends』で使用感をチェックしていきます。
元選手目線できっちりとレビューするため、プレイ時間を長めに取ってより詳細に各所をチェックしつつ評価を行っていきたいと思います。
ご存じの通り、PC版『Apex Legends』は軽いタイトルではありません。筆者の環境でも240fps張り付きでプレイはできず、シーンによっては100fpsほどまで落ち込みます。240Hzの高速リフレッシュレートを活かせないのではないかと思う方もいるとは思いますが、理想論ではなくより現実的なfps値でどうなるかといったことを踏まえた上で、評価をしていると考えていただければ幸いです。
今回はカジュアルのStorm PointとKings Canyon、ランクのOlympus、さらにコントロールモードも含めた様々なシチュエーションでプレイしています。
全体的な印象としては、筆者の使用しているBenQ ZOWIE製の144Hzのモニターよりリフレッシュレートが高いこともあり、より画面が滑らかに感じます。fpsは120~180程度と240Hzをフルに活かしきれてはいませんが、応答速度0.5msのおかげもあるのか、明らかにリコイルコントロールやトラッキングエイムがしやすく、より敵に弾が当てやすいです。
他方で索敵時は「DyAc+」や「Black eQualizer」で非常にサクサクと周りを見やすいほか、残像感を少なくする技術「AMA(Advanced Motion Accelerator)」もあるため、大きく素早くマウスを動かしても、滑らかに小さく動かしても画面の残像感は気になりません。下位モデルより見やすさが明らかに向上していることがわかります。既存の機能ではあるものの、やはり「Black eQualizer」のONとOFFでは圧倒的に画面全体の見やすさが異なりますし、AMAも同様に欠かせない機能だと改めて感じます。
既存製品からも引き継いだ様々な機能を搭載した本製品ですが、良さをまとめるならば、画面が気持ち良いほどスムーズに描画される、ということに限るでしょう。ここに価値を感じるユーザーであれば導入を考える意味はあると思います。実際にレビュー用にお借りして試用している期間だけですら、既に筆者の気持ちは揺らいでいます。
本製品のセッティングを共有するためのソフト「XL Setting to Share」をまずはご紹介。このソフトでは、プロプレイヤーやお気にいりの選手が公開しているセッティングファイルを読み込むことで、同じ画面のセッティングでプレイができるというもの。また、エクスポートすることで、他のプレイヤーに自分のセッティングを使ってもらうことが可能です。現在、BenQ ZOWIEの公式サイトではチームZOWIEによる定番タイトルに最適化したセッティングファイルが公開されています。
今回、筆者による、どのゲームにも使いやすいセッティングファイルを用意しました。ぜひダウンロードして使ってみてください。
ダウンロードはコチラ本製品、実は2020年10月9日発売と、発売から少し時間が経過している製品なのですが、今回実際に使用してみて感じたのは、競技プレイヤーから引いた筆者でも、これはいつか導入したいな……と思うほどにはハイスペックということ。想像していたよりもリフレッシュレートの差は大きいのだと思い知らされました。
筆者は元々BenQ ZOWIEになる前からのユーザーだったため、比較して多く語ることは難しい立場なのですが、強いて言うならば、BenQ ZOWIE製品がなぜゲーミングモニターのトップブランドであるかの理由、つまり製品クオリティ、安定性などが高いレベルでまとめられているのを体感しているからこそ、自身を持って言うことができます。
BenQによると、「XL2546K」は様々な大会から公式の機材として使用させてほしいと問い合わせが多数あるとのこと。それだけこのモニターには大きなポテンシャルがあり、パフォーマンスを引き出してくれると、多くのプロプレイヤーに認識されているのでしょう。
そんなプロ御用達の「XL2546K」は、定価64,800円(税込)で販売中です。
BenQ ZOWIE XL2546Kはコチラナビゲーションリスト
e-Sportsではどのようなモニターが求められているのか ハイスペックなXL2546Kに触れる ゲームプレイを助けるBenQ ZOWIEの機能 240Hzを実際のゲームプレイで体感! ゲムスパのオリジナルセッティングデータを配布!フレンドとも共有可能 最高峰のゲーミング環境を取り入れたいのなら検討すべきカテゴリー
関連記事
ホット記事