新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を防ぐ策として、企業の間で在宅勤務などのテレワークが広がっている。本連載は、従業員がテレワークを実践する際に重要なホームネットワーク(家庭内ネットワーク)に関する15個の基礎用語を紹介する。第1回「『帯域幅』『AP』『イーサネット』とは? 在宅勤務ネットワークの必修用語」、第2回「いまさら聞けない『レイテンシ』『LAN』『モデム』『ネットワーキング』とは?」に続く本稿は、4つの基礎用語を説明する。
在宅勤務などのテレワークを実践するテレワーカーは、業務用のアプリケーションやデータを使うために、会社の「LAN」や「WAN」といった社内ネットワークへの接続を必要とする。こうした「リモートアクセス」はホームネットワークの基本的な要素として欠かせない。従業員は「VPN」(仮想プライベートネットワーク)などのリモートアクセス技術を使えば、会社以外の場所から社内ネットワークに接続できる。リモートアクセスを利用すれば、ホームネットワークが社内ネットワークに近い役割を果たすことができる。
「ルーター」はクライアントデバイスがインターネットや他のネットワークに接続するためのゲートウェイの役割を果たす。データがルーターを通過して1つあるいは複数のネットワークの間を移動する際に、ルーターはそのデータの行き先を指示する。「モデム」がインターネットへの接続を可能にするのに対し、ルーターはモデムに接続して、複数のクライアントデバイスが同時にインターネットを利用できるようにする。ルーターはホームネットワークと社内ネットワークの両方の根幹を担う。
「スイッチ」はデータ伝送を担う点で、ルーターと同様の役割を果たす。ただしスイッチが可能にするのは、単一ネットワーク内のデータ伝送のみで、異なるネットワーク間のデータ伝送は対象外だ。スイッチは、ネットワークの要素を階層別に分類した「OSI参照モデル」のレイヤー2で動作する。レイヤー2はネットワークへのデータの出入りを制御する。
「Web会議」は違う場所にいる2人以上の人を結び、カメラとマイク、ディスプレイ、スピーカーを通じてコミュニケーションをできるようにする。Web会議ツールは地理的に切り離された家族や友人とつながる助けになるだけではなく、テレワーカーが同僚や上司、顧客など、仕事で連絡を取る必要のある相手とつながるための手段としても欠かせない。
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